大人のみなさんから・・・

今日は体のお話をしたいと思います。

わたしは長い間体を使う生活をしてきました。
来る日も来る日も激しいレッスンを重ねました。
お休みは週に一度あるかないか、でした。
そのおかげか、基礎体力があります。
そして、基礎代謝もあります。
基本的に、痩せたいと思ったら、数日から1週間食事を減らせばすぐに痩せます。
世の中の多くの女性が、体型や、体重のことで悩んでいるようですが、わたしはあまり悩んだことがありません。
一度、過労で倒れ「絶対安静」を命じられ、1年以上踊らなかったら・・・体重は増えませんでしたが、筋力が減り、だらり、とした体になったときは驚きましたが・・・
(過労になったのも、ダンスをそれまでのようにできなかったことがストレスにもなっていたようです。)

ひとの体は、そのひとの生きてきた歴史を表すと思います。
どんな動きを毎日の生活の中で繰り返してきたか、どんなこころで過ごしてきたか・・・が体つきに現れます。
ずっと座って、股関節や腹筋を使わないと、どうしてもお腹周りに脂肪がたまります。
前かがみになっていると、背中もお腹もゆるみます。
もちろん、歩かないと、てきめん、太もも周りが緩みます。

体というのは正直なものです。
そして、体とこころは連動しています。
体が緩むとこころも緩むし、こころが緊張すると体も緊張する。
そして、なんと言っても、体力が衰えるとひとは不安になります。
そして、不安になると体も衰えてゆく・・・。

今回のワークショップの参加申し込みの数が少なくて、こちらもどうしようかと悩んでいることは前回のポスティングにも書きました。
そして、ちょっとした傾向にも気づきました。
これは、田舎の特徴かも知れませんが、親や祖父母が子供たちにレッスンを受けさせて、大人の本人たちは受けようとしないことです。

けれど・・・冷静に考えていただきたいと思います。
子供に良いものを与えたり、素敵なチャンスを与えるのは大人と社会の仕事と責任でもあり、素晴らしいことです。
けれど、けれど、けれど・・・です。
本当に運動が必要なのは・・・?
多分、大人です。

そう、みんな、年をとります。
25歳を過ぎたら、人間は成長ホルモンが著しく低下し、いわゆる老化が始まるわけです。
そうなると、体を使い続けないと、どうしても、衰えは進むばかりです。

特に今のこの社会では、子供のころからずっと運動が禁じられ(ほとんど同じ机でじっと毎日何時間もじっとさせられている)大人になってもその生活状況は変わらず、肉体労働者にならない限りは肉体を使いません。
肉体労働者になったとしても、同じ動きを繰り返したり、ムリな動きをするので、体を壊すひとも少なくありません。
また、車社会なので、どこに行くにも足を使わずに、機械の力で前に進んでいます。
現代人で健全な肉体(=こころ)の持ち主は希少価値になってきています。

なのに・・・なのに、長生きだけはするんです。
そうなると、どうなるか。
可愛くて仕方のない子供たちに、世話をかけてしまうことになるのです。
・・・自分でまともに自分の便の世話もできず、お風呂にも自分で入れなくなるのです。
これ、親不孝ではなくって、子不幸です。
いくら、今、5歳のかわいいわが子に太鼓を叩かせたり、ダンスを踊らせても、その感受性と筋力を。親の下の世話に使わせるようなことになったら・・・悲しくないですか??

30代だから、まだまだ心配しなくていい、って思ってるでしょう???
いえいえ、20代でも恐ろしく老化しています。
子供を産むのにさえ差しさわりのある体の方が大勢いる、と産科の熟練看護師さんから何度も聞いています。
(骨盤のゆがみ、基礎体力の欠乏、若くして肉体の老化など)
わたしも、自分のレッスンに来た女の子たちのあまりの体力と肉体的カンのなさに、唖然とすることがよくありました。

みなさん。
ぜひ、ダンスしてください。
ジムに行って、もくもくと自転車をこいだり、バーベル持ち上げたりするより、ダンゼンやりやすいですし安全です。
なんといっても充実感があります。
アフリカンダンスのように、人類の歴史を長く生き残った動きには、ひとに自然で、体に良い動きが沢山残っています。
そのことについては、また書きます。

なんにしろ、子供に受けさせて自分は見学していよう、とお考えの方々・・・ご自分から、または、ご自分も受けてみてください。
これから、体力のいる時代へと入ります。
体力なしには子供も育てられないですし、未来へ歩いてゆく足を鍛えることもできません。
と、言うより、体力がないと、未来の不安と不幸はほぼ保障されたようなものです。
未来の大人、子供たちにも迷惑をかけることにもなります。
そして、子供にとってなによりの幸せは、大人が生き生きとしていて、健康で、幸せであることです。
大人が笑顔で踊っていたら、子供はレッスンを受けなくても、その横で勝手にステップを覚えるものです。
(これまで東京でもレッスンを教えてきましたが、子連れのお母さんたちがレッスンを受けると、傍で見ていた子供が先に覚えていました。いきなり帰りの駅のホームで子供が踊りだして「あらあなた、いつの間に・・・」って(笑) そんなもんです。)
お子さんに経験させるのも素晴らしいです。
けれど・・・まず、大人のみなさんから受けてみてください。
そして、体を動かす喜び、子供に笑顔を見せられる喜び、そしてその責任と充実感を感じてみてください。
ユスフ先生から第一歩を始めるなんて・・・こんなラッキーなこと、ありませんから💛

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